【自傷行為】痛くてもやめられない 自分で傷つけてしまうのは何故?
皆さんは、自傷についてどのようなイメージをお持ちでしょうか?
- 構ってちゃん
- 目立ちたい
- みっともない
- 心が弱い
など、悪いイメージを持たれている人が多いですよね。
しかし、自傷する本人からしたら、そんな気持ちは微塵もありません。自分の身体を傷つける時点で、精神面がボロボロなんです。
死にたくないけど、この苦しさから逃げたい、楽になりたいなどの思考で、いっぱいいっぱいで、他のことなんて考えられません。
この苦しさから解放されるためには、どうするべきか?
真っ先に思い浮かぶのが「自分を傷つける行為」つまり、自傷です。
自傷をする人は心が弱いからだ‼︎という思考を持っている人は、今回の記事を読んで考えを改めて欲しいです。
何故なら、私も過去に自傷したことあるからです。そのときの傷は5年近く経ってますが、未だに消えてません。
パッと見、猫にひっかかれた傷に見えますが、よく見たらカッターナイフでザクザク切った痕です。傷跡は、産毛すら生えていません。
なんでするの?と疑問を持たれるでしょう。
たしかに、今はなんでやってしまったんだろうな…と後悔しています。
自傷していた当時は、
「死にたい‼︎けど本気で死にたいわけじゃない‼︎」
「私なんて生きている価値なんてない…」
という考えを、延々と繰り返していました。
一分、一秒でも早く、この苦しみから解放されたい、他のことなんて考えることができないくらい苦しかったし、辛かったです。
思いついたのが、自分の腕をカッターナイフで切りつけることでした。
カッターナイフで切って、血を見た瞬間、「あぁ、私って生きてるんだな…」と安心していました。
逆に血が出なかったら、痛みよりも不安の方が強く、血が出るまで何回も何回も切り続けてました。
「自傷」といっても、その方法は人によって違います。
- カッターナイフ、カミソリ、タバコ、ライター、コンパスなどの道具を使って「切る」
- 壁に殴ったり、自分の腕を引っ掻いたり噛み付く、
- 髪の毛をむしる
- タバコの火を自分の腕などに押しつける
など。
酷い場合は、金槌で自分の指を打ち砕く、自分の首を絞める、深い切り傷を作る、瀉血(※)をするなど。
※瀉血(しゃけつ)とは、献血と同じように静脈から血液を抜き取ること。
実際に瀉血による自傷行為の例がありますので、気になる方はこちらから読むことができます。ただし、自己責任でお願いします。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsem/23/2/23_175/_pdf/-char/ja
そんなに辛かったんなら、誰かに相談すればいいじゃない。
たしかに、親しい友人や家族に相談するのもありです。しかし、当の本人は、「私、自傷しています」とバカ正直に告白をする気はありません。
正直に話したところで、「なんで、そんなことしたの!?」「「今すぐやめなさい!?」と怒られるかもしれないからです。
特に親がうっかり言ってしまう「自分の身体を大事にしなさい」「貴方の体は貴方だけのものじゃない」というのは、当事者からすると意味ありません。
親は自分の子供を大事にしていても、当事者は、自分の気持ちをちゃんと尊重してもらっていないんじゃないか、という感覚があります。
怒られると、「あぁ、私はダメなんだな…」「死のうかな…」と、更に追い込んでしまいかねません。
その人のことが心配だから、怒ってくれるのはありがたいのですが、言葉を受け取った本人からしたら、逆効果です。
今よりも自傷する頻度が多くなり、更に傷が増えてしまうからです。
告白するのなら、
- 冷静に穏やかな態度で向き合ってくれる
- 告白したことを労う
-
頭ごなしに叱責せずに、「なぜ自傷してしまったのか?」その状況について、関心を持つ
以上、3点の条件を満たしていそうな人を、選ぶようにしましょう。
自傷は自分を傷つけるだけではない
自傷をした後って、気分がスッキリするんですよね。実は、自分の身体を傷つけるだけでなく、「辛い記憶」も切り離してしまうのです。
自分の中でつらい出来事・感情の記憶をスパッと切り離して、「何もなかったかのように蓋をするのです。」
切って暫く経つと、「あぁ…、またやってしまった…」と後悔するんですよね。一度覚えてしまうと、なかなか辞めるのは難しいです。
禁煙と同じです。
タバコに含まれているニコチンが、快感や多幸感を引き起こすドーパミンを過剰に分泌されます。
ニコチンは依存性が強いため、以下の禁断症状が現れます。
- イライラする
- 落ち着かない
- 倦怠感
- 不眠 など。
リストカットも一種の依存ですので、辞めることは容易ではありません。
何回も失敗を繰り返して、やっと辞めれるかどうかのレベルです。一歩ずつでも良いので、コツコツと積み上げていけば、いつか辞める日が来ると信じています。
自傷は誰にでもなる可能性がある
私もリスカをするまでは、
「心が弱いからだ‼︎」
と勝手に決めつけていました。
実際に私自身がやってしまったとき、「私の心が弱いからなんだ…」と思い込んでいたんですよね。
しかし、リスカを含む自傷行為は、誰がなってもおかしくないです。その人の環境や人間関係によりますが、精神が正常ではない状態って、まともな判断がしづらいからです。
長期に渡って続いてしまうと、精神が持たず鬱になり、自傷をする可能性があるからです。
もちろん全員が全員、自称するとは限りません。
あくまで私個人の考えです。
最後に
自傷は誰にでも起こりうることです。
その人がしているからといって、怒ったりしてはいけません。
自傷について、少しでも理解したい方は、こちらの「自分を傷つけずにはいられない」がおすすめです。
国立精神・神経医療研究センター 精神研究所の松本俊彦さんが書かれた本です。
など、深く患者のことについて書かれています。
コントロールができないほどの辛い気持ちを、自分の身体を傷つけることによって、生き延びています。
この本は、自傷をする理由と、対処法など、細かく書かれています。
今も苦しんでいる人や、家族や友人でしている人がいて、どうしたらいいか分からない人は、一度読むべき本です。
ご覧いただきありがとうございます。