鍋の定番具材‼︎具材に含まれる栄養についてご紹介
寒い時期に食べる料理といえば、「鍋」。
こたつに入って食べる鍋は美味しいですよね。鍋は、普段の食事で不足しがちな野菜もたっぷり食べることができます。
誰でも手軽に作れるため、普段から料理をしない方やあまり手間をかけたくない方にとって強い味方といえます。
今回は、鍋によく使われる定番の食材と栄養についてご紹介していきます。
【目次】
- 鍋の定番具材①白菜
- 鍋の定番具材②白ネギ
- 鍋の定番具材③水菜
- 鍋の定番具材④つくね
- 鍋の定番具材⑤鮭
- まとめ
鍋の定番具材①白菜
鍋といえば、白菜は必ず入れている人は多いでしょう。煮込めば煮込むほど柔らかくなってトロトロ。
出汁をよく吸い込むため、白菜の甘味と合わさってさらに美味しく食べることが出来ます。
白菜は全体の約95%が水分と決して栄養価が高い野菜とはいえません。
しかし残りの5%は、バランス良く様々な栄養素が含まれており、白菜しかない貴重な栄養もあります。
【白菜には含まれている栄養素】
ミネラル
タンパク質・脂質・炭水化物・ビタミン・食物繊維に並ぶ6代栄養素の1つ。
体内で作ることができないので、食べ物から摂取する必要があります。
血液の赤血球や骨など、体の構成以外にも、体の機能を維持したり、調節したりする役割を持っています。
まさに、私たちの生命活動を維持するのに重要な栄養素です。
ビタミンC
ビタミン類の中でもビタミンCは、レタスの約4倍ともいわれています。
ビタミンCは、コラーゲンを作る、免疫力UP、シミ・そばかすの原因となるメラニン色素の生成を抑えるなどの働きがあります。
白菜の中でも芯の部分に多く含まれています。
食物繊維
食物繊維は、便秘予防をはじめ、血糖値上昇の抑制や血液中のコレステロール濃度の低下など。
食物繊維が不足していると、お腹を下してしまうことも。ダイエット中や普段の食事から、意識して摂りたい栄養素でもあります。
便秘予防の他にも、腸内環境を整える効果もあります。
イソチオシアネート
アブラナ科野菜を始めとした様々な植物に含まれています。生育不十分な白菜(特に外葉)に蓄積されやすいです。
イソチオシアネートは、がんや動脈硬化の予防などにも効果があります。
白菜は、「養生三宝」と呼ばれています。
養生三宝とは、冷と温、両方持ち合わせた食材です。年末年始になると、会社や親戚の付き合いも続き、胃やお腹の調子が悪くなる人が多いようです。
養生三宝は、白菜・大根・豆腐のことを指します。食べ過ぎや飲み過ぎで胃や腎臓など、弱った方に是非利用して欲しい食材です。
鍋の定番具材②白ネギ
地中に埋まっている部分が多いほど、ネギは白くなります。一方、青い部分が多いネギは、日に当たる環境に育っているからです。
白ネギは淡白食野菜、青ネギは緑黄色野菜にあたります。
しかし鍋に使うのは白ネギで、青ネギは使わずに捨ててしまう人は多いでしょう。
使わずに捨てるのはなんとも勿体ない‼︎
青い部分は、食べる以外にも肉や魚の臭み消しとして活用することができます。ネギに含まれているアリシンには、臭み消しの効果があるからです。
【ネギに含まれている栄養素】
- ビタミンC
- アリシン
- カルシウム
- βカロテン
アリシン
にんにくやねぎ、玉葱など、香りの強い野菜に含まれている香気成分。
【アリシンの健康効果】
など
アリシンは、放置しておくと徐々に失われ、調理すると速やかに分解します。
殺菌効果は強力なため、生で摂取したり、過剰摂取すると、腸内細菌類をも殺してしまい、最悪胃腸障害を引き起こしてしまいます。
カルシウム
骨や歯の材料の他に、生命維持に大切な働きもあります。(筋肉の収縮のサポート、血液凝固作用を促す、精神を安定させるなど)
主に乳製品や小魚、豆製品などに含まれています。
カルシウムが不足すると・・・
など
カルシウムパラドックス(カルシウムが不足している状態)が起こると、1:10000の大切なバランスが崩れてしまいます。筋肉の動きに影響が出たり、ホルモンの分泌に障害が起きるなど。
このような状態が続くと、細胞が死んでしまうことも。そのため、骨粗鬆症や高血圧症、脳に溜まると、アルツハイマーの原因にもなるといわれています。
βカロテン
人参やかぼちゃ、ほうれん草など、色鮮やかな緑黄色野菜や、柑橘類などの果物に含まれている橙色の色素成分。
βカロテンは、体内でビタミンAと変換されます。皮膚や粘膜を健全な状態に保つために必要な栄養素です。
食材や調理法によっては、吸収率が10%以下〜60%までと、大きく異なります。効率よく吸収するためには、油脂を使った料理がオススメです。
鍋の定番具材③水菜
水菜は白菜同様、約9割は水分で、低カロリー食材です。全く栄養がないわけではなく、残りの1割は、βカロテンやミネラル、葉酸や食物繊維、ビタミンC・Eなど、さまざまな栄養素が含まれています。
水菜は生で食べることもできるので、熱に弱い栄養素もしっかり採ることができます。
鍋の定番具材④つくね
肉、まれに魚肉などのすり身を団子状や棒状に成形した食品。
つくねと似た食品、「つみれ」があります。「つくね=鶏・豚などの肉類」、「つみれ=魚肉」という認識をしている方は多いです。
しかし、魚肉やその他の素材による「つくね」も存在します。
つくねとは、「こねて固める」という意味の動詞「つくねる」。つみれは、「つみいれる」という動詞に由来しています。
つくねとつみれの違いは、使う食品ではなく、調理方法にあります。
使う素材によっては、つくねのカロリーも変わります。カロリーが気になる方は、ヘルシーな魚にした方がいいでしょう。
しかし、いわしやサバ、さんまなどの青魚は、脂質が多い分カロリーが高いです。カロリーを抑えたい方や脂質軽減をしている人は、鯛などを使った白身魚がオススメです。
鍋の定番具材⑤鮭
「スーパーフード」と呼ばれるほど、栄養豊富な魚です。
【鮭に含まれる栄養素】
など
ビタミンB群
ビタミンB1・B2・B6・B12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチンの8種類のことを指します。水溶性ビタミンのため、一度に大量に摂取しても、尿として排泄されます。
ビタミンB群は、生きるための栄養素にかかせないエネルギー。どれか一つだけでは効果を発揮しにくく、お互いが助け合いながら働いています。
効果を発揮したいのなら、複数のビタミンB群を一緒に摂取する必要があります。
【ビタミンB群の働き】
- 糖質・資質をエネルギーに変換
- 皮膚の健康維持
- 皮膚・粘膜の炎症予防
- 神経の働きを正常に保つ
など
ビタミンA
【ビタミンAの働き】
- 目の健康効果
- 美肌効果
- 免疫力UP
など
主に動物性食品に含まれている。脂溶性ビタミンで、油に溶けます。過剰摂取してしまうと、「ビタミンa中毒」という病気になり、激しい頭痛や四肢の痛み、肝機能障害などの症状が起こります。
ビタミンa中毒には、慢性と急性の2種類があります。
慢性は、全身の関節・骨の痛み、脱毛、食欲不振、体重減少など。
急性は、腹痛、頭痛、嘔吐、顔や手、足などの全身の皮膚が剥がれ落ちるなど。
美肌効果や免疫力UPに効果があっても、過剰摂取はよくありません。レバーなど、ビタミンAを摂り過ぎてしまったら、1週間は控えるなどの調節をする必要があります。
ビタミンAと同じ、脂溶性ビタミンです。食べ物から摂取する以外に、日光を浴びるとある程度、私たちの体内でも作り出すことができます。
【ビタミンDの働き】
- 免疫力UP
- カルシウムのバランスを整える
- 骨の健康維持
など
ビタミンE
脂溶性のビタミン。主にアーモンドなどのナッツ類や植物油に含まれています。
ビタミンEには、抗酸化作用があり、体内の脂質の酸化を防いでくれます。血液中のLDLコレステロールの酸化による動脈硬化や、生活習慣病の予防する働きがあります。
鮭の切り身やイクラに含まれる赤色の色素。強力な抗酸化力を持っています。
その力は、
ビタミンEの約1000倍‼︎
別名「海のカロテノイド」と呼ばれており、ヒトの体内で合成することができません。
【アスタキサンチンの働き】
- 眼精疲労の改善
- 強力な抗酸化力
- 動脈硬化・メタボリックシンドロームの予防
- 筋肉の疲労軽減
- 美白・美肌効果
魚、特に青魚に多く含まれている高度不飽和脂肪酸とも呼ばれる脂。
体内で作ることができないため、食事から摂取する必要があります。
DHAとは、人間の脳や目の網膜の脂質成分。脳に直接入って栄養素として機能できる脂質。
EPAとは、脳内にほとんど存在していない。血液をサラサラにしてくれたり、中性脂肪の低下などの作用がDHAより高いです。
他にも、目の健康効果や記憶力・集中力の維持、アレルギーの予防・改善などの効果もあります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
これから寒くなり鍋料理は、食卓に欠かせません。調理もそこまで難しくなく、誰でも簡単に作ることができます。
鍋は色んな栄養素を一度に摂取することができるので、自分のお気に入りの具材を入れるのも良いかもしれません。
ご覧いただきありがとうございました。